九州インプラント研究会22期の野田です。
当初、7月の研修会の日程は16日、17日の予定でしたが、4月の地震の影響で16日、17日、18日の3日間へ変更になりました。
熊本市内は、建物への地震の影響は見られるものの、街中は日に日に活気を取り戻してきているように感じます。
1日目は、神奈川歯科大学大学院教授児玉利朗先生と、東京歯科大学客員教授の松浦正朗先生によるソフトティッシュマネージメントとハードティッシュマネージメントの講義と実習でした。講義後、指導を受けながらの豚顎骨を使っての実習は非常に分かりやすく学ぶことができました。特にソケットマネージメントに関しては、日々の診療で使用している材料の使う方法を教えていただき、すぐにでも診療に取り入れられる内容でした。
終了後の懇親会には多数の講師の先生方が参加してくださり、お酒も入っていたため、日頃聞けないような様々なお話を伺うことができました。
2日目は、東京歯科大学教授井上孝先生と、東京歯科大学臨床教授飯島俊一先生と、東京都開業原俊浩先生の講義でした。
お三方とも大学の大先輩で、学生時代に講義していただいたこともあり、最初は緊張もありましたが、次第に学生時代の授業風景を思い出し、楽しく学ぶことができました。
特に井上先生は、学年主任だったため、大変ご迷惑をおかけしましたが、温かいご指導のもと卒業試験、国家試験と無事に合格させていただくことができました。
講義内容としては、井上先生はインプラント体を埋入した際の軟組織や硬組織における生体の反応について詳しく教えてくださいました。学生時代と同じく、楽しく歯切れのよい講義でした。
飯島先生は、ご自身の症例を出していただきながらインプラントの選択や、補綴の選択を教えていただきました。
原先生はインプラントと直結した解剖をテーマに、臨床における解剖学的注意点を教えていただき、イレギュラーなケースなども見せていただきました。
3日目は、東京医科歯科大学教授和泉雄一先生と、福岡県開業竹下文隆先生と、宮崎県開業永井省二先生と、佐賀県開業森永大作先生の講義でした。
和泉先生は、天然歯とインプラントの周囲の上皮の違いによる歯周炎とインプラント周囲炎の違いについて教えていただきました。
竹下先生の講義では、サージカルガイドの講義と実習、トレース実習を行いました。
永井先生は、インプラントの咬合についてお話いただき、中でも顎位の決定に発音を用いる方法を示してくださり、大変勉強になりました。
森永先生のプロトコールメインテナンスについての講義では、大切だとは分かっていながら術後フォローアップに対しての対応が不十分であることを気付かされました。
3日間という日程で大変疲れましたが、多くのことを学ぶことができました。
講師の先生方や研修会の先生方、伊藤歯科口腔病院の方々のおかげで有意義な時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。
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KIRG100時間コース開催報告 2016年7月16,17,18日
担当:竹下
今年度第3回の講習会を7月16,17,18日におこないました。今回は4月に起きた熊本地震のために中止になった4月分の講習と7月分の講習をこの3連休を利用して消化する特別強化日程です。
1日目の最初は、松浦正朗先生の「インプラントの歴史と種類」、児玉利朗先生の「ソフトテッシュマネジメント・ソケットプリザベーション」、松浦正朗先生の「ハードテッシュマネジメント」を実施しました。終了後懇親会を行いました。熊本の街も少しずつ元の賑わいを取り戻しています。
2日目は飯島俊一先生による「インプラント補綴(種類と製作法CADCAM)」、午後は井上孝先生による「インプラント体と生体の反応と口腔検査学」、原俊浩先生の「インプラント手術と直結した解剖」を実施しました。
3日目は永井省二先生の「インプラント治療に必要な咬合の知識」、和泉雄一先生の「天然歯とインプラントの相違(解剖・細菌・免疫)」、竹下文隆先生の「画像診断実習」、森永大作先生の「検査項目・プロトコール術後フォローアップ」を実施しました。
3日ともに意欲的な質問が飛び交い活発な討論が行われました。休みの日に家族サービスをしたい、体を休めたいという思いがあったと思いますが、この特別強化日程をこなしたことでスケジュールは正常に戻りました。受講生の皆さんと講師の皆さんのご協力ありがとうございます。